百萬文庫は、地下鉄川名駅から徒歩10分の2階建ての長屋風店舗の一角で営業している。両隣の理髪店、焼き鳥屋に挟まれた店舗の間口は狭いが、店内に入ると非常に奥行きが深く、本棚のトンネルに入ったように感じる。この細長い売り場には一部新書も含めて、小説を中心に様々な文庫がぎっしり並んでいる。SF、ミステリーなどサブカルチャー系はもちろん、岩波文庫、ちくま文庫なども多彩にラインアップ。中には珍しいディケンズなどの3、4冊セットものも置いてある。単行本、雑誌は全く置いていない徹底ぶりで、文庫のような低い客単価商品でどうやって営業できているのか、ちょっと考えてしまうほどである。徒歩圏内に名古屋大学、南山大学があり、日常的に訪れる学生など固定客も多いかとも想像される。
千代の介書店は、リニアモーターカーと接続する地下鉄藤が丘駅から数分の大通り沿いにあり、「古書・文学」の文字と店名、電話番号入りの看板を大きく掲げている。店舗の入り口は建物右横の階段で、横のドアを開けると通路上まで陳列棚が張り巡らされた売り場にぎっしり書籍が並び、閲覧室のない開架式図書館のような雰囲気になっている。これら売り場内の書籍は文学書が中心で、中でも日本文学関係は著者の50音順に天井近くまで伸びる壁面棚に並び、一部は通路の天井下に架設された棚も使って書籍を陳列。同店ウェブサイトによると取り扱い書籍は約3万冊で、入り口付近に並べている文庫類を除くとほとんどが単行本。しかも、映画、音楽、哲学、海外文学などの単行本もあるが、大半は日本文学。東京・神保町にけやき書店という日本文学専門の古書店があるが、同店より書籍量は多いかもしれない。ただし、よく見ると村上春樹、多和田葉子など現代作家関係の書籍は極めて少ない。
ビブリオマニアは、地下鉄栄駅から徒歩5分の久屋大通すぐ裏という便利な立地ながら、入り口の分かりにくい雑居ビル2階にある。以前は伏見地下街で営業していたが、2016年末に移転した。「なごや古本屋案内」に伏見地下街当時の店舗が掲載されているが、ホビーグッズ、雑貨などが入り交じった今の店舗と異なり、サブカルチャー系の古書中心の品揃えとなっていたようだ。今も海外SFなどの古書も並んでいるが、新刊書も混在し、特に写真集、画集は小出版社の新刊書が目立ち、同人誌やインディーズ書籍も多彩に並んでいる。かなり古書店の枠からはみ出したキャッチフレーズ通りの〝特殊書店〟と言える。



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